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花コラム

第26回:安宅の関で見かけたリンドウの“花”

プレミアムフラワーの花コラム

2019.10.1

第26回:安宅の関で見かけたリンドウの“花”

 北陸旅行をした折に、安宅の関(あたかのせき、石川県小松市)に立ち寄りました。兄・源頼朝に追われた山伏姿の義経一行が、安宅の関を関守・富樫泰家の情けで通過出来たという歌舞伎の「勧進帳」の舞台になったところです。右側の門柱に「安宅之関」と書かれ、左側の門柱にはリンドウの花3輪と5枚の葉を扇状にあしらったデザインの紋が描かれていました=写真=。

リンドウは源氏ゆかりの花

 源氏の代表紋と言われる笹竜胆(ササリンドウ)=写真=です。日本で最も古い家紋とされ、歌舞伎では「勧進帳」の他に「曽我の仇討」などにも登場する源氏ゆかりの人物は笹竜胆の家紋が付いた衣装を着ています。

北条政子が頼朝にリンドウを捧げた?

 鎌倉市は源頼朝が幕府を開いた地にちなんで、1952年に笹竜胆の市章=写真=を制定しました。同市のホームページによると、頼朝が実際に竜胆紋を使っていたという確かな根拠はありませんが、頼朝が狩りをした際、乙女からリンドウを捧げられたという話があります。この乙女が後に頼朝の妻(北条政子)になったことから、リンドウが源氏の家紋になったと言い伝えられています。

葉が笹に似ているから笹竜胆

 リンドウ=写真=は9月から11月にかけての晴れた日だけ、本州や四国、九州で咲く山野草です。釣鐘のような形をした紫の花というイメージが強いのですが、白やピンクの花もあります。語源は、漢方薬になる根が竜の胆のうのように苦いことから竜胆(りゅうたん)と名づけられ、それが変化して「りんどう」になったと言われています。
 「万葉集品物解(ひんぶつかい)」に「龍胆は向陽の山野に多く生ゆ、葉は竹葉の如くにして短し、故に笹龍胆という。」という記述があります。葉の形が笹に似ていることから、笹竜胆とも呼ばれるようになりました。

リンドウは数多くの家紋になった

 笹竜胆は源平時代(11~12世紀)から、源氏の他にも池田氏(尾張)の「池田三つ龍胆」=写真右=や有馬氏(摂津)の「龍胆車」=写真左=など多くの武家や公家の家紋に使われてきました。「リンドウ」の文字を見れば花が思い浮かびますが、「笹竜胆」では花そのものよりも家紋を連想する人が多いのではないでしょうか。

リンドウが家紋になった理由は?

 それでは、どうして笹竜胆が家のシンボルである家紋に選ばれたのでしょうか?理由の一つが色にあるのは間違いないでしょう。聖徳太子が制定した日本最初の位階制度「冠位十二階」では、紫は最高位の色とされています。紫の法衣は高位の僧侶が着用するのが一般的です。紫は高貴な色というイメージが好まれたと考えられます。
 さらには、優美で描きやすい形も家紋の条件に合ったようです。この他には理由はなかったでしょうか?

一族の思いをリンドウの花言葉に託した?

 リンドウ=写真=の花言葉は『悲しんでいるあなたを愛する』。どんな状況でも、あなたを愛する。家族同士の思いやりに通じる言葉ですので、「一族の思いを花言葉に託したのが家紋」と結論づけられれば、このコラムは都合よく終わります。しかし、花言葉が外国から日本に伝わったのは19世紀。源平時代は、そのはるか前ですので、残念ながら家紋と花言葉を結び付けることは出来ないようです。

※参考図書
「家紋から日本の歴史を探る」(編集:インデックス編集部編、発行:インデックス)
「家紋と苗字」(著者:網本光悦、発行:西東社)

※参考サイト
「鎌倉市 市のシンボル」
「みんなの趣味の園芸 リンドウ」
「花言葉‐由来」

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コラムライターのご紹介

福田徹(ふくだ とおる)

元読売新聞大阪本社編集委員。社会部記者、ドイツなどの海外特派員、読売テレビ「読売新聞ニュース」解説者、新聞を教育に活用するNIE(Newspaper in Education)学会理事などを歴任、武庫川女子大学広報室長、立命館大学講師などを勤めました。
花の紀行文を手掛けたのをきっかけに花への興味が沸き、花の名所を訪れたり、写真を撮ったりするのが趣味になりました。月ごとに旬の花を取り上げ、花にまつわる話、心安らぐ花の写真などをお届けします。

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