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花コラム

第21回:美しくて、ややこしい花たち~アヤメかカキツバタ

プレミアムフラワーの花コラム

2019.5.1

第21回:美しくて、ややこしい花たち~アヤメかカキツバタ

 『いずれ菖蒲(アヤメ)か杜若(カキツバタ)』の故事ことわざに出てくる花が、見頃を迎えます。アヤメ=冒頭の写真の右側=もカキツバタ=同左側=も美しい花ですが、よく似ており、見分けるのは難しい。そこで、「どちらも美しく、あるいは優れていて、優劣をつけにくい」という例えになりました。

花と女性

 平安時代の武将・源頼政が妖怪・鵺(ヌエ)を退治=写真は「源頼政鵺退治の図」二本松神社所有=した褒美として、菖蒲前(あやめのまえ)という美女を賜ることになりました。12人の美女の中から1人を選ぶように言われ、誰にしようかと迷った時に詠んだ歌が、冒頭のことわざになったとされています。美女が褒美なんて、今ならとんでもない話ですが、『立てば芍薬(シャクヤク)座れば牡丹(ボタン)歩く姿は百合の花』や『大和撫子(ヤマトナデシコ)』にあるように、万葉集の昔から女性は花になぞらえられてきました。

アヤメとカキツバタの違い

 2つの花の違いはどこにあるのでしょうか? アヤメ=写真右=とカキツバタ=写真左=はまず、自生する場所が違います。陸に咲くのがアヤメ、水の中に咲くのがカキツバタです。

 次に花びらのつけ根の模様も違います。アヤメは網目(あみめ)状の模様が入っています。網目が変化してアヤメと呼ばれるようになったという説もあります。

 一方、カキツバタは花びらのつけ根に白い1本の線が入っています。この花の汁で布を染めていたことから「掻(か)き付け花」と呼ばれ、それが「カキツバタ」に転化したとも言われています。

菖蒲の読み方

 実はもう一つ、紛らわしい花があります。アヤメとカキツバタより少し遅れて、6月上旬ごろに咲く花菖蒲(ハナショウブ)=写真=です。こちらは水際に咲き、花のつけ根に黄色い線が入っています。見た目がそっくりなうえ、アヤメとショウブは漢字で書けば同じ「菖蒲」になるので、なお更ややこしくなってきます。

間違えたら大変なことになる場合も

 植物は20万から30万種類あると言われ、さらに「もう一桁多い」という学者もいます。こんなに多ければ、似通ったものも多くなるはずです。アヤメとカキツバタなら、「似ているけど、どっちも綺麗だな」で済みますが、中には間違えたら大変なことになる場合もあります。

イヌサフランとギョウジャニンニク

厚生労働省によると、昨年も有毒のイヌサフラン=写真上=を山菜のギョウジャニンニク=写真下=と間違って食べた食中毒が相次ぎました。ギョウジャニンニクは葉をつぶすと強いにおいがしますが、茎や球根の形を見ただけでは見分けるのは困難です。山菜は、食用と確実に分からない限りは絶対に食べてはいけません。

違いが分かれば

 世の中には、似ていて非なるものは一杯あります。その違いは、明確に区別しなければならないものと、そうでないものとの二通りがあるようです。

 アヤメとカキツバタの場合は、違いを知らないで愛でるのも悪くはありませんが、違いが分かれば鑑賞がさらに楽しく、面白くなるというところでしょうか。

※「源頼政鵺退治の図」は福島県二本松市の公式ホームページから転載しました。
※参考書籍、記事br> 「いけばな 知性で愛でる日本の美」(著者:笹岡隆甫、発行:新潮社)、「ちがいがわかる絵事典」(監修:村越正則、発行:PHP研究所)
読売新聞2019年4月8日付け朝刊「有毒植物 間違えて食べないで」
※参考サイト
「語源由来辞典」

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コラムライターのご紹介

福田徹(ふくだ とおる)

元読売新聞大阪本社編集委員。社会部記者、ドイツなどの海外特派員、読売テレビ「読売新聞ニュース」解説者、新聞を教育に活用するNIE(Newspaper in Education)学会理事などを歴任、武庫川女子大学広報室長、立命館大学講師などを勤めました。
花の紀行文を手掛けたのをきっかけに花への興味が沸き、花の名所を訪れたり、写真を撮ったりするのが趣味になりました。月ごとに旬の花を取り上げ、花にまつわる話、心安らぐ花の写真などをお届けします。

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