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花コラム

第18回:「桃栗3年柿8年」には続きがあった~梅の場合は

プレミアムフラワーの花コラム

2019.2.1

第18回:「桃栗3年柿8年」には続きがあった~梅の場合は

 江戸時代につくられた「いろはかるた」に『桃栗三年柿八年』という言葉が出てきます。〈実がなるまでに桃と栗は3年、柿は8年かかる。何事も成し遂げるには相応の年月がかかる〉という意味ですが、語呂がいいこともあってか、今なおよく耳にする言葉です。

記者仲間の物騒な言い伝え

 様々な分野で応用のきく教えなので、この言葉をもじった言い伝えもいろいろとあります。私は新聞記者になりたての頃、先輩から「殺し3年火事8年」という記者仲間の物騒な言い伝えを教えてもらいました。殺人事件の取材は3年経験すれば出来るようになるが、火事の取材は8年しなければ一人前には出来ない、という教えです。火事には失火もあれば放火もある。保険金目当てかもしれないし、殺人事件がからんでいるかもしれない。それだけ、火事の取材は複雑で難しいという意味でした。

7文字の続きは

 かるたに詠われたのは7文字だけですが、この後に続く言葉もいろいろと生まれました。「柚子(ゆず)は9年でなりさがる」「梨の大馬鹿18年」「林檎(りんご)ニコニコ25年」‥‥。高尚なところでは、作家の武者小路実篤は「達磨は九年 俺は一生」と続けています。達磨大師は壁に向かって9年間、座禅を組んで悟りを開いたが、自分は生涯修行だということです。

梅がやっと登場

 ここまで読まれて「あれ、花コラムなのに花が出てこない」と思われた方もいるかもしれませんが、ここから花が出てきます。『桃栗三年柿八年』に続けて、「梅は酸(す)いとて13年」という言葉もありました。

 園芸の本を見ると、桃と栗は3年で実がなるというのは本当でした。梅は花が咲いたり実がなったりするのに13年もかかりませんが、8年から10年はかかるとありました。せん定、芽摘み、植え替えなど丹精な手入れは欠かせません。

花と言えば桜ではなく梅だった

 梅については改めて記す必要がないほど、私たちにとっては身近な花です。バラ科サクラ属に分類されますが、日本最古の和歌集「万葉集」(7世紀後半~8世紀後半)が編まれた頃は「花」と言えば桜ではなく梅を指しました。万葉集で詠まれた花の中で最も多いのは萩で142首。2番目に多いのが梅で、桜の3倍の119首が詠まれています。
ちょうど今頃の梅を詠った歌も数多くあります。
 「春雨を待つとにしあらし我が屋戸(やど)の若木の梅もいまだ含(ふふ)めり」(春雨を待っているのでしょう。我が家の若い梅もまだつぼみのままです)

作付け日本一は和歌山県

 産地は北海道から九州まで広範にわたります。作付け日本1は和歌山県で、収穫量は全国の約6割を占めています。名所も全国各地にありますが、中でも有名なのは「一目(ひとめ)百万 香り十里」と言われる南部(みなべ)梅林(和歌山県みなべ町)でしょう。

13年の成果を1時間半で堪能

 昨春に訪れると、山一面が8万本もの梅で薄紅色に染められたようでした。ほのかな香りに包まれながらゆっくり歩くと、時折りウグイスやメジロの鳴き声も聞こえてきました。見学コースは約4km。諺では結実するまでに13年かかると言われた梅を、1時間半ほどで堪能しました。

※「南部梅林」は今年は2月2日から3月3日まで開園されます。
※参考サイト 「日本人と梅」(同志社女子大学日本語日本文学科 吉海直人教授)、「園芸ナビ 花と野菜の育て方」、「和歌山県 紀州南高梅」、「故事ことわざ辞典」、「名言ナビ」

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コラムライターのご紹介

福田徹(ふくだ とおる)

元読売新聞大阪本社編集委員。社会部記者、ドイツなどの海外特派員、読売テレビ「読売新聞ニュース」解説者、新聞を教育に活用するNIE(Newspaper in Education)学会理事などを歴任、武庫川女子大学広報室長、立命館大学講師などを勤めました。
花の紀行文を手掛けたのをきっかけに花への興味が沸き、花の名所を訪れたり、写真を撮ったりするのが趣味になりました。月ごとに旬の花を取り上げ、花にまつわる話、心安らぐ花の写真などをお届けします。

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