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花コラム

第22回:ヒメユリの花と学徒隊~健気な姿と悲しい定め

プレミアムフラワーの花コラム

2019.6.1

第22回:ヒメユリの花と学徒隊~健気な姿と悲しい定め

 ヒメユリと聞けば、沖縄の「ひめゆり学徒隊」が思い浮かびます。今回は、その「ひめゆり」ではなく、花の「ヒメユリ」がテーマです。名前は知っていても、実際には見たことがないという方が多いのではないでしょうか。かく言う私も、写真でしか見たことがありません。

誇り高い星の花

 ユリ科ユリ属の日本固有種の多年草です。6月から8月にかけて、斑点のあるオレンジや赤、黄色の花をつけます。ユリと比べると小ぶりですが、上向きに咲きます。その咲く様から、「誇り」という花言葉が生まれました。英名はMorning Star Lily。上から見ると、綺麗な星の形をしていることから、こう名付けられたのでしょう。

花を見た人がいない

 本州、中四国に分布していると言われていますが、各府県のレッドデータブックを見ると、最近は殆ど確認されていません。
 『京都府内の中丹、南丹の山の自然草地に採集記録が残っているが、1957年以来情報が得られず絶滅のおそれが高い』(2015年)
 『今回は愛媛県久万高原町と西予市の4ヶ所で確認されたが、松山市では現時点で自生の確認が難しくなっている。園芸採取や草地開発などにより急減している』(2014年)

絶滅の危険性が高い花

 環境省レッドリスト2019によると、ヒメユリは「近い将来における野生での絶滅の危険性が高い」という絶滅危惧IB類(EN)にリストアップされています。実物を見た人は少ないはずです。

ひめゆり学徒隊とヒメユリの花は無関係だった

 沖縄戦で女生徒が看護隊として動員され、200人以上が犠牲になった「ひめゆり学徒隊」は花の名前から名付けられたと思っている人が多いようですが、実はそうではありません。何年か前に「ひめゆりの塔」=写真=に隣接した「ひめゆり平和祈念資料館」を訪れ、説明文を読むと、次のように書いてありました。

 《「ひめゆり」は花のひめゆりとは関係ありません。(ひめゆり学徒隊を構成した)沖縄県立第一高等女学校の交友会誌は「乙姫」、沖縄師範学校女子部の交友誌は「白百合」と名づけられていました。両校が併置されることによって、交友会誌もひとつになり、「両方の名前の一部(「乙姫」の姫と、「白百合」の百合)を合わせて『姫百合』となりました。ひらがなで「ひめゆり」を使うようになったのは戦後です。》

花と学徒隊に通じるものは

 昔はヒメユリの花は西日本各地でよく見かけたそうです。しかし、沖縄にはヒメユリは自生していないので、学徒隊の女生徒たちがヒメユリの花を見たことはないと思われます。ヒメユリの花とひめゆり学徒隊は接点を持たなかった訳ですが、それでもやはり、花と学徒隊は二重写しになって思い浮かびます。健気な姿と悲しい定めに、相通じるものがあるからなのでしょう。

※参考サイト:「山口県博物館」「京都府レッドデータブック2015」「カメラ片手に野の花散歩」「愛媛県レッドデータブック2014」
※参考資料「ひめゆり平和祈念資料館」パンフレット

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コラムライターのご紹介

福田徹(ふくだ とおる)

元読売新聞大阪本社編集委員。社会部記者、ドイツなどの海外特派員、読売テレビ「読売新聞ニュース」解説者、新聞を教育に活用するNIE(Newspaper in Education)学会理事などを歴任、武庫川女子大学広報室長、立命館大学講師などを勤めました。
花の紀行文を手掛けたのをきっかけに花への興味が沸き、花の名所を訪れたり、写真を撮ったりするのが趣味になりました。月ごとに旬の花を取り上げ、花にまつわる話、心安らぐ花の写真などをお届けします。

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