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花コラム

花コラム 第17回:おめでたい、あったか~い花・フクジュソウを守ろう!

プレミアムフラワーの花コラム

2019.1.1

第17回:おめでたい、あったか~い花・フクジュソウを守ろう!

 お正月の花と言えば、真っ先にフクジュソウが思い浮かびます。フクは幸福の「福」、ジュは長寿の「寿」。これ以上はないというほど、おめでたい、初春にふさわしい名前の花です。

縁起の良い異名がズラリ

 キンポウゲ科の多年草で、10cmほどの丈に直径3~4cmの花を10~14日間咲かせます。旧暦の正月(2月)頃に真っ先に艶やかな花をつけるうえ、花期も長いことから、「幸福」と「長寿」の言葉を重ねて、「福寿草」という和名が付けられたと思われます。
 他にも、元日草(ガンジツソウ)、朔日草(ツイタチソウ)、福告げ草(フクツゲソウ)、福人草(フクジンソウ)、福神草(フクジンソウ)、長寿菊(チョウジュギク)など数多くの異名を持っていますが、どれも縁起の良いものばかりです。

幸せを招く愛の花

 花言葉も「幸せを招く」「永久の幸福」「希望」「極限の愛」など明るいイメージのものが多いのですが、中には「悲しい思い出」という暗いイメージのものも。これは、ギリシャ神話でイノシシに殺された美少年アドニス(Adonis)の名が花の属名であることに由来します。

太陽とともに生きる花

 光沢のある黄色い花びらが、太陽の光を花の内側に集め、虫たちは温かさに誘われて集まると言われています。花びらの形はまるで衛星放送を受信するパラボラアンテナのようです。これで、太陽の恵みを電波のように花の中心部に効率的に集めているのでしょう。花びらは日が当たると開き、日が陰ると閉じます。まさに太陽とともに生きる花です。

絶滅の危機に

 かつては全国20の群落地を特集した本が出版されるほど、フクジュソウは九州から北海道まで全国各地で自生していました。ところが近年、野生のフクジュソウの個体数は激減しています。

 環境省や地方公共団体などは、絶滅の恐れのある野生生物・レッドリストを作成しています。「日本のレッドデータ検索システム」のキーワード欄に「フクジュソウ」を入力すると、29もの都道府県が「フクジュソウ」を絶滅危惧種に指定していました=図は絶滅危惧、準絶滅危惧種に指定している都道府県=。環境の変化や正月の床飾りにするための盗掘などが、フクジュソウを絶滅の危機に追い詰めているのです。

肩を寄せ合って生きる花

 「福寿草 家族のごとく かたまれり」福田蓼汀(りょうてい)『山火』
 固まって咲く姿からは、家族の温かさのようなものも伝わってきます。フクジュソウは、おめでたいうえに、あったか~い気持ちにさせてくれる花です。何としてでも守り続けたいものです。

※参考文献
「花の旅フクジュソウ ガイド20コース」(1993年、発行人:福田元次郎、発行:北隆館)
「花の名随筆1一月の花」(1998年、監修:大岡信/田中澄江/塚谷裕一、発行:作品社)
「生き物たちの冬ごし図鑑 植物」(2017年、写真・文:亀田龍吉、発行:汐文社)
「散歩で楽しむ花の本」(2009年、著者:植木裕幸/八木下知子/酒井巧、発行:山と渓谷社)
※参考サイト
「日本のレッドデータ検索システム」
「広島工業大学 フクジュソウ(地球環境学科 中野武登教授)」

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コラムライターのご紹介

福田徹(ふくだ とおる)

元読売新聞大阪本社編集委員。社会部記者、ドイツなどの海外特派員、読売テレビ「読売新聞ニュース」解説者、新聞を教育に活用するNIE(Newspaper in Education)学会理事などを歴任、武庫川女子大学広報室長、立命館大学講師などを勤めました。
花の紀行文を手掛けたのをきっかけに花への興味が沸き、花の名所を訪れたり、写真を撮ったりするのが趣味になりました。月ごとに旬の花を取り上げ、花にまつわる話、心安らぐ花の写真などをお届けします。

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